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日本のロックの当事者たちによるリアルな話。 [本]

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『証言! 日本のロック70's 』、メチャメチャ面白かった!(これも夏頃読んだ本。)
トークショーを収めた本なんだけど
レギュラーホストが、PANTA 、難波弘之 、ダディ竹千代のトリオ。
1人だけでも充分過ぎるのに3人とは、司会だけで濃いって!
収録ゲストは、土屋昌巳(ex一風堂)、山本恭司(BOWWOW)、岡井大二(四人囃子)。
そんな日本のロックなメンツのトークショーがあったとは、
この本買うまで知らなかったよー。生で聞いてみたかった!

何が面白いって、70年代から日本のロックシーンを作ってきた人達ならではの
いきいきした話がバシバシ出てくるところ。
PANTAは日本で初めて歌唱印税を認めさせた人だとか、
(頭脳警察より前の時代に)GSバンドにさせられそうになって拒否したとか。
(『少年メリケンサック』に出てくる、アイドルバンドにさせられちゃう
エピソードを連想。)

土屋昌巳がゴールデン・カップスのおっかけ&ローディをやってのは知ってたけど、
家出だったことと、しかもボブ・ディランの曲『窓からはい出せ』に影響されて、
家から出る時にホントに窓から出ていったと、いうのが熱いなあと。
話の一部は伝え聞いてはいても、本人達の口から語られると臨場感が違うねえ。

この本には、「ニューロック/ハードロック/プログレッシヴロック編」って
サブタイトルが付いていて、今回載っている以外のゲストも(鈴木慶一、
遠藤ミチロウ、鮎川誠etc.)いるから、続編が出ないかなーと密かに期待。

トークショーでは、話に出てくる音楽を実際に流してくれるから
その場にいたら話にもっと立体的感じるだろうなー。
読んでる間は、知ってる曲だけ脳内再生。

難波さんがPFMの『イル・バンチェット(Il Banchetto)』を紹介するとき
「初めて聴いた時は『オジャパメン』かと思いましたけど(笑)」と言っていたのがウケた!
「『オジャパメン』って、ごっつええ感じでも歌ってたあのコリアンPop!?
PFMはイタリア語なのに?でも聞き慣れない響きはそんな感じがしたのかなー。」
と思ってPFMのCDを久々に聴いたら…美しい曲じゃないですか!
実は『オジャパメン』がPFMの影響を受けてたりして?

あとウケたのは、ロックは英語で歌うべきか、日本語で歌うべきかという
論争があった時代ならではのツッコミ。(以下引用)
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ダディ  それで、あれだけ「英語で歌え」って言ってた裕也さんが、
     いきなり<コミック雑誌なんかいらない>を日本語で歌ったでしょ。
     あんた、そりゃないんじゃない?

PANTA 『ロックンロール放送局』ってアルバムでね。

ダディ  俺、こけましたから。さんざん人のこと説教しといて、
     自分が日本語かあ!(笑)
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裕也さんにはもちろんだけど、それ以上に<コミック雑誌なんかいらない>の作者=
PANTAを前に、堂々と言っているダディさんにウケたよ!



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This Charming Book [本]

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『マーシャル・マクルーハン広告代理店。ディスクガイド200枚。小西康陽。』を読みました。(夏頃に。)
ビニールカバーが付いた装丁が懐かしい感じ。
昔の少女マンガの単行本でビニールカバーが付いてたのを思い出すなあ。
(昭和40年代にはそういうのがあったのデス。)
中のページは赤い罫が引いてあって、ノート風のデザイン。
本文ページで使われているのは赤・黒の2色で、
カラーページはないんだけど物足りない感じは皆無。
スタンダードなディスクガイドのような解説というより
そのアルバムに対して感じたことや思い出などが書かれているので
レコードのエッセイ手帳(手帖かな?)を読んでいる感覚。
次々読みたくなるけど、一気に読むのはもったいないような。
おいしいチョコレートのようですよ。(食べたいbut減っちゃうという脳内バトル)

ところどころにプロデューサー的な視点があるなあと思った。
特に印象に残ったのは、チェット・ベイカーのアルバム(Chet Baker Sings)の
「こういう声に生まれたかったとも、こういう音楽家になりたかったとも思わない。
むしろ甘いマスクで売り出し中のトランペット奏者に歌わせた方が商売になる、
と考えたレコード会社制作者の利発さに憧れてしまう。」
というくだり。鋭いというか、見方の角度が変わる新鮮さを感じるんだよねえ。

加山雄三のアルバムを語る中の
「俳優業と音楽家を両立させたタレントは世界中にいるが、
これほど成功した人間は他にいないはずた。」
の一文をジョン・ボン・ジョビが読んだらうらましがるかも?
ジョン、若大将にジェラシー。

ここ数年、歴史的名盤ガイドより、こういう個人的な視点で選んだ
ディスクガイドが面白いなーと思うようになったんだけど
それは前に、宇宙を感じるアルパムを選んだ
『宇宙からの歌、宇宙への音』を読んだから。
知ってるアルパム方が圧倒的に少なかったけど、それがかえって面白かった!
選者の独断と思い入れがそれぞれで。

小西さんセレクションだから、熱い系のロックは入ってないだろうなー、
と思ってたらJimi HendrixやMitch Ryderが入ってた。
このあたりはファンク、ソウルに通じるから分かる感じ。
さすがにメタルはなかったねー。あったらビックリするけど。
自分が選んだら、ブギー一筋Status Quoやグラムの帝王Gary Glitterはもれなく入ります。
ハードロック、グラムロック、プログレが多くなるのは間違いないから、暑苦しそう。(笑)

この200枚シリーズ、鮎川誠編や菊地成孔編もあるんだよねえ。
装丁はそれぞれ違ってるけど。今度こっちも探してみようっと。
個人的視点&偏見&思い入れバリバリだったらいいなー。


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『ATG映画を読む』を読む。 [本]

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読む、と言っても、ATG(アート・シアター・ギルド)が30年間の活動で
送り出した作品ガイド本なので、気になるものを
拾い読みしてると言う方が正解だけど。

CSで放映されてたATGの映画をいろいろ見まくっていて、その流れで買った1冊。
大島渚の『儀式』『少年』『忍者武芸帳』、篠田正浩の『卑弥呼』(卑弥呼役は岩下志麻)、
大林宣彦の『廃市』(小林聡美が若いっ!)etc.
作品のストーリーや背景を作品ごとにネットで調べるのも面倒なので、
こうして本にまとまったアーカイブがあると便利。
知らない映画もあって、気になったり。
寺山修司の映画は全然見たことないので、見てみたい。

ATGが関わった作品が1962年から順に紹介されていて
洋画の配給から邦画の制作に移っていった流れが分かる。
ストーリーも細かく書いてあるものは、ネタバレなんだけど
どういう絵が撮られてるんだろ?と興味が湧くから、自分はノープロブレム。ネタバレ上等!

初期の頃のラインナップを見ると、
『8 1/2』『去年マリエンバートで』『市民ケーン』『気狂いピエロ』etc.
好きな映画がいろいろ配給されてる。ありがとうATG!ですよ。
おおっ、『アメリカの影』や『真夜中のパーティ』も配給してたんだー。
これ見たいんだよねえ。

日本映画だと『薔薇の葬列』『新宿泥棒日記』『人間蒸発』『煉獄エロイカ』
といった、70年代の「アングラ」って言葉が似合う作品が頭に浮かぶなあ。
『薔薇の葬列』は、ストーリーはギリシャ悲劇(オイディプス王)を元にした愛憎劇だけど
編集はポップなところが斬新だったなあ。若いピーターがこれまた妖艶!
商業主義でない芸術性の高い映画を送り出す、というコンセプトでATGは生まれたから
いい意味でお客のこと考えずに、作りたいもの作ってるパワーを感じる。

80年代を見ると、『家族ゲーム』『台風クラブ』『転校生』も
ATGだったんだー。あっ『ガキ帝国』も。『お葬式』もそうなんだー。(とこの本で気づく。)
鈴木清純の『ツィゴイネルワイゼン』、昔テレビで放映されるたびに見て好きだったなあ。
幻想的&耽美なあの世界を今見たらどう感じるんだろ?

この本見てて気になったのが、メチャメチャ長いタイトル。

『マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者によって
演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺』

これ、映画館でチケット買う時、言えないって!
さすがに長いので略称『マラー・サド』と呼ばれているようで。
この長い邦題、原題に忠実なんだよねえ。
『The Persecution and Assassination of Jean-Paul Marat as Performed by the
Inmates of the Asylum of Charenton Under the Direction of the Marquis de Sade』
ひねってそうだけど実は元からしてってのが、PINK FLOYDの邦題みたい。
『デブでよろよろの太陽』の原題が『Fat Old Sun』とか。
『マラー・サド』はプログレかも?


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代表作:内田裕也 [本]

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春頃読んで面白かった本をもう1冊。
『俺はロッキンローラー』by内田裕也。

1976年に出た単行本に、年表の追加とあとがきがプラスされて
この文庫で復刊したそうで。
文庫になるまで、この本の存在は知らなかったなあ。

本人のロカビリー時代、ジュリーを見つけたGS時代、
トラックをステージに使ったストーンズの記者会見に行った話や
Flower Travellin' Bandを送り出すプロセスetc.
60〜70年代の日本&海外のロック話がいろいろ出てくるので、
そのあたりが好きな人(&裕也節のノリについていける人)は、かなり楽しめます。
裕也さんって海外のロックが心底好きで
そのクオリティやノリを日本のアーティストで
表現・実現したかったんだなあと、あらためて感じたり。

浅井慎平が羽田空港で撮った写真が、70年代の空気を
そのまま持ってきた雰囲気で、臨場感あるんだよねえ。
本屋のペーパーバッグの表紙とか、裕也さんのカーリーな髪型とか
mid 70'sの香りがビッシビシきます。

裕也さんをデビュー時から知っている上条英男氏が
「そのときの第一印象は、自分というものをもちすぎるほど
もった男だと思いましたね。」と書いていて、らしいなあと。
あいさつもよろしくお願いします、じゃなくて、
ノーネクタイ&ジャケットを肩にかけて「バンドポーイにしてくれ」だったとか、
最初から自信満々なところが、That's 裕也ワールド!

自分が書く英単語混じりの文章って、この人のDNA(?)が入ってると思う。
昔、雑誌やライナーノーツで裕也さんの英語混じりの文章を
目にしてたから、きっとそれだわ。

編集部が選んだ99人の著名人へのひと言がウケます!
(その面白さを伝えるために、いくつか引用します。)
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 レイ・チャールズさん
   愛さずにはいられない。
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ウマイ!大喜利みたいだよ!(笑)
ピンとこない人のために→レイ・チャールズの曲で
『愛さずにはいられない(原題:I Can't Stop Loving You)』
というのがあるのデス。

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 荒井由実さん
   なんで売れるんだろうね。
  べつにイイオンナじゃないし……。
  うまいことやってるよ
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ひっでー!(苦笑)
きっと、ユーミンの音楽性も好きじゃなかったんだろうな。

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 美空ひばりさん
   一度は抱かれたいオンナだ。
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彼女はジャンルを超えた日本のDIVAです!

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 井上陽水さん
   少し金貸して欲しい。
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ワハハ!裕也さん、素直だー!


あとがき(by吉田豪)の冒頭に
「代表作は何かと聞かれてもさっぱり思い浮かばないのに、
日本で一番有名なロッカー。それが内田裕也である。」
とあって、確かに!
New Year Rock Fesでも、チャック・ベリーの"Johnny B.Good"と
ストーンズの"Satisfaction"歌えればご機嫌って感じだもんね。
"決めてやる今夜"や"コミック雑誌なんかいらない"もあるけど
最初の2曲の方を先に連想するし。

映画も結構出てるけど(『十階のモスキート』『戦場のメリークリスマス』
『コミック雑誌なんかいらない!』etc.)、それを知らない人にとっては
ロックンロール!って言ってるオッサンかもしれないし、
でもなんだかんだ言って知名度はあるし、
裕也さんの一番の代表作は、"内田裕也"で決定!



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これもまた偉人伝 [本]

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春頃に読んで面白かったから
ブログに書こうと思いつつ、そのままになってた本を。
テリー伊藤の『王さんに抱かれたい』デス。
自分は野球ファンじゃないし、(長嶋のエピソードはメチャメチャ好きだけど)
王さんはファン云々を超えたレジェンドいうか、偉人伝的存在って感じだし、
特にテリーファンでもないのに(キライじゃないけど)、なんでこの本を買ったかというと、
本屋で立ち読みした時、笑いそうになったから。
こりゃ家で読みまないとマズイや、と。

王さんと奥さんの純愛物語を見てきたように書いていたと思ったら
テリーさんの想像&妄想だった、という章があって
どれだけ王さん好きなんだ?と思ったら、むしろ長嶋ファンだったんですねえ。
王さんが現役時代は活躍して当たり前だと思っていたから
見る側が甘えさせてあげられなくて、引退してから、
その存在の大きさを感じたということが伝わってきて
自分もプロレス見てて当たり前だと感じてしまうこともあるから
麻痺しないように見なくちゃと思ったり。

…と、こう書くと、しみじみしてるけど、笑える箇所が多すぎて
外で読むのはキケンです!

王さんの言葉について語っている章では、
解釈が男女間の出来事や下ネタに展開して
「王さんはそういう意味で言ってないよ!」と
ウケながらツッコミつつも、「なるほどー」と思ったり。
たとえば、
「人生と何か、ままにならないのが人生だ。」
という王さんの言葉に対する解説のイントロが
「この言葉こそ自分を変態だと悩んでいる隠れMを勇気づけるものだ。」
なんだけど、読んでいくと
王さんはホームランを868本"も"打った、じゃなくて"しか"打てなかったと考える人→
向上心が強い→現状に満足しない→M→王さんと同じなら堂々としよう、というワケ。
テリー流の見方にある意味感心。

で、テリーさんはこの本のタイトルを実現したのか?と
いう点が気になるわけだけど、夢、叶えてます!
最後の方に、王さんが微笑みながら、しがみついてるテリーさんを
ハグしてる写真が載ってます。
王さん、ビッグハートだなあ。
やっぱり偉人伝の人だよ。

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チョビ、久しぶり! [本]

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最近、本屋へ行った時、たまたま『動物のお医者さん』が目に入って
メチャクチャ読みたくなったので、買い揃えて読んでます。
昔、友達に借りて読んだ時、面白かったから、あの笑劇を再び、ということで。

読みながら「ミケ、関西弁しゃべるネコなんだよねえ。」
「ハムテル(主人公)の友達、ネズミが超苦手だったなー」と懐かしむ。
ミケは気もケンカも強いし、関西弁はええ味だし、
TARUのオジキにブードゥーへスカウトして欲しいくらいですわ。

このマンガはシベリアンハスキーブームの火付け役になってたから
チョビの印象が強かったけど、改めて読むと、1話ごとに
中心人物だけじゃなくて、いろんな人&動物がメインになってたんだなあ、と。
主人公が獣医を目指す話、といっても、ハングリーなサクセスストーリーとは真逆の
まったりトボけた雰囲気とドタバタ感が笑えるんだよねえ。

あと、動物の絵が写実的で、キャラクター的な愛らしさを狙ってなくて
かえってその動物の魅力が伝わってくると思った。
ヘンにかわいく描かないことで、かわいさが伝わるという。
写実的と言っても冷たい感じじゃなくて
マンガならではの表情はあるから、あのバランスは絶妙。

読んでて一番思ったのは、アフリカ好きな漆原教授の大人げなさが最高!
頭に羽根つけてるし、吹き矢作って試そうとするし、
学会の研究は教え子に押しつけちゃうし、
公園でジンギスカン食べてて、カラスを撃退する時に肉へ唐辛子かけちゃうし、
メチャクチャさの数々は、あの破壊王・橋本を彷彿!

一気に読むのがもったいないので少しずつ読んでるんだけど、
電車の中で読むと笑いそうになる時も。
もしウチにミケがいたら「気ィつけなアカンで」と言われそうデス。

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さよなら雑誌たち [本]

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『エスクァイア日本版』、5月末発売の7月号で
休刊になっちゃうんだよねえ。
読んでる雑誌がまたひとつ減ってゆくなあ。
『広告批評』は1年くらい前から休刊の告知をしてたけど
去年休刊した『Title』なんて予告欄のお知らせで知ってビックリしたよ。
最近の雑誌の休刊ってイコール廃刊だもんねえ。
プロレスラーが引退して数年後に復帰するのと逆。

エスクァイアは毎号じゃなくて特集で選んでたけど、
1年の半分くらいは買ってたから、購読率は高い方かも。
写真特集とか、これで知った海外のカメラマンや写真集多かったし
楽しみだっんだけどなあ。

休刊・廃刊はいつだってあるけど、『創刊の社会史』という新書に載ってた
創刊数から休刊数を引いた数のデータを見てたら
2007年一番マイナス(=休刊)が多かった。
やっばり雑誌に厳しい時代なんだなあ。
エスクァイアや広告批評は、休刊時期を知ってるから
あと○冊ってこっちも意識してるけど、知らないうちに休刊してるものもありそう。

情報はネット見ればいいじゃん、といは全然思わなくて
(情報がバーッとあっても、どれ選んでいいいやらだし。)
雑誌のフィルターを通した選択や紹介の仕方が結構重宝するんだよねえ。
あと目当て意外の記事が面白かったりもするし。
ラーメン屋とカップラーメンだって対立するものじゃなくて
コラボして相乗効果を生みだしてるから、
それぞれの良さや使い勝手が活きて共存できればいいんだけどねえ。

読んでた雑誌の休刊って、
通ってた学校がなくなる気分に似てる感じがする。

エスクァイア4月号に(写真は5月号)
「『マヌファクトゥム』、知ってる?」という
ドイツの通販カタログを紹介した2ページの記事があって、その中に
「『エスクァイア』9月号は なんと『マヌファクトゥム』特集!」
という見出しで小さく予告が載ってるんだけど
これって9月号は出ないから、幻の企画になっちゃうのかな?
文房具とかいろいろ載ってて読みたかったのに〜!(T_T)
教えて、エスクァイア!

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東京番外地チャンネル [本]

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『テレビ番外地 東京12チャンネルの奇跡』を読みました。
テレビ東京が東京12チャンネルだった頃に
編成局長を務めていた石光勝さんの本です。

民放テレビ局は視聴率の差で「3強1弱1番外地」と呼ばれていたとか。
3強=日テレ・TBS・フジ、1弱=テレ朝、1番外地=12チャンネルだったそうで。

本人は番外地と呼ばれるのはイヤじゃなく、
むしろ楽しんでいたのが伝わってきます。
ポジティプなアウトロー精神という感じ。
自分がこの本の帯にコメント付けるなら
「番外地上等!」と書きたい。

東京12チャンネルが、科学技術振興財団が免許を取った教育のための放送局
だったのは初めて知ったなあ。
なので免許更新時の報告書には科学技術と全然関係ない洋画も
ムリヤリこじつけて説明を書いていたとか。
笑えるけど、当時の苦労のあとがうかがえるエピソード。

今でこそ当たり前のようにあるグルメ番組やビジネスニュース番組も
12チャンネルが始めてから広まったとか。
『題名のない音楽会』も元々は12チャンネルの番組だったり。

グルメ番組を始めたきっかけも、確実に付くスポンサーがあったからで
予算の少ない番外地ゆえの制約が結果的に功を奏したと。
当初は食べ物だけで番組が持つのか?と思っていたそうで
いろんなグルメ番組がある今からすると、弱気なスタートだったのは意外。
他にもスポーツ、報道など、いろいろんなジャンルの話題が出てきます。
納豆ダイエット捏造の背景について感じたことを語っていたり
深夜の通販番組が人気になった理由などにも触れてて興味深いです。
番組の数だけ関わった人達も登場してくるから
番外地は人間交差点でもあるなあと。(演歌の歌詞みたい。)

この本に、当時の新聞のテレビ欄が載ってて
なんだか穏やかだなー、と思ったら「!」マークが皆無。
見ててうるさくないんだよね。
今は番組の騒がしさが紙面に表れてると思う。

東京12チャンネルといえば、やっぱり『モンティ・パイソン』!
「見たとたん、興奮しました。(中略)ナンセンス度の深さに圧倒されました。」と
書いているので、もし「つまらない」「分からない」という判断だったら
放送されなかっただろうし、あの時代に出会えなかったわけかあ。
履歴書に卒業校書くけど、『モンティ・パイソン』はその中に入れたいくらいの存在ですよ!
と思うと、番外地に足を向けて寝られません。

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ウラジミール・関根勤・ナボコフ [本]

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ナボコフの『ロリータ』を読みました。
前にキューブリックの映画を見て
サスペスンスっぽいというか、
モノクロなせいかフィルムノワールっぽい感じがしたけど
原作はどうなんだろ?と思って読んでみることに。

これはコメディだね!悲喜劇!
変態っぽいのかと思いきや、むしろ滑稽。キモイよりオモシロイ。
本人が真剣なほど周りには面白く見えるという。
でも、誰にもそんな部分(性的嗜好に限らず)って
あるんじゃないのかな、と思ったり。

主人公のハンバート・ハンバート(名前と名字が同じ)の
執着力&妄想力が笑えるほど逞しい!
ロリータと一緒にいたいがために
彼女の母親と結婚するところから「よーやるなー」だし、
好きな女の子のタイプ(?)は9歳から14歳までと、年齢制限バリバリ厳しいし。
もし自分がロリータと結婚したら、娘が生まれればロリータ2世、
女の子の孫が生まれたらロリータ3世って…世襲制かい!
「この妄想パワー、関根勤みたいだなあ。」と思いながら読んでしました。

日本語吹替版、関根さんバージョンがあったらいいなあ。
ところどころ長嶋や輪島や千葉ちゃんのモノマネが入ってるとなおよし。
じゃなかったら、ハンバートにツッコミ入れる副音声とか。
あと、ハンバートvs関根も見たい!(I am 妄想マッチメイカー)


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語り手は建築家 [本]

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『映画の発見!』を読みました。
建築の専門誌『DETAIL JAPAN』の増刊号だから
中で映画を語ってるのは、評論家やタレントじゃなくて建築家。

『わたしの10本』という特集があるんだけど、別の対談記事で
集計したら『2001年宇宙の旅』が多そう、と
予想されていた箇所に「あー、いかにもって感じ。」と思ったり。
(ちなみに『2001年…』は僅差で2番目。
一番多かったのは『ブレードランナー』でした。)

建築家が語ると聞くと、建物の話ばかりかと思いきや、
情けない人が出てくる映画が好き、という人もいて
寅さんや『バッファロー'66』を取り上げていたり
建築になくて映画にあるもの、それは動き、ということで
『燃えよドラゴン』や『マトリックス』を語る人ありで、
建築物にこだわらないそれぞれの選択が興味深い。

これを読んでたら、小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男あたりの
映画を見てみたくなった。(昔テレビでチラッと程度とか
映画の予告でしか見たことなくて、有名なのに未知の領域なので。)
小津映画のシーンとシーンのつなぎで出てくる映像がきれいだとか。

『軽蔑』を挙げている人が何人かいて
マラパルテ邸を語ってて、これが一番見たい!と思った。
インバクトあるもんねえ、あの建物。
実物より映画の方が迫力あるそうで。ゴダールマジック?

あと『ラ・ジュテ』が気になるなあ。この映画の存在、初めて知った。
静止画像で構成されたSF風の短編で、『12モンキーズ』の元ネタでもあるとか。
確か大島渚の『忍者武芸帳』もマンガの絵を使った
そういうスタイルだったはず。それも見てみたい。

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